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2007/04/30   魂まで奪われた少女たち


魂まで奪われた少女たち―女子体操とフィギュアスケートの真実 魂まで奪われた少女たち―女子体操とフィギュアスケートの真実
ジョーン ライアン (1997/12)
時事通信社
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 女子体操とフィギュアスケートの真実


 オリンピックを見る目が変わりました。
 この本の出版は97年なので、もしかすると今は改善されているのかもしれません。
 でも、いないかもしれない。

 「体操選手は痩身でなくてはならない」
 スタイルの美しさも得点の対象になるからです。
 そのせいで、選手達はぎりぎりまで体重を絞らなければなりません。周りからはメダルを取れ、優勝を狙え、との凄いプレッシャー。
 結果選手は過度の運動に加えて、過食、拒食といった節食障害をおこします。

 アジア系のフィギュア選手がメダル台に立ちやすいのは、技術もさることながら、その体型によるところも大きいのではないか…と思ってしまいました。
 アジア系はもともと体つきが華奢で子どもっぽいので…体操ではその子どもっぽい体、少女の体が良しとされるそうなのです。
 お前ら変態か。

 個人の好みに文句をつけるつもりはさらさらありませんが、審査員のくだらない美意識のせいで多くの子ども達の未来がずたずたにされているとしたら、腹立たしくてなりません。あー、むかむかする。
 別にいいじゃないですか。ちょっと太目の女の子がころころっと体操してても。かわいいじゃないか。

 オリンピックの腐敗など、指摘されて久しいことですが、「ガンバレ!」と興奮する前に考えないといけないことがあると思いました。

 金に目がくらんだ大人たちに、価値を押し付けられ、利用され、それでも期待に応えようとする子ども達が哀れでなりません。


 衝撃のノンフィクション…ではあったのですが、その…。
 翻訳がすごかった。
 時間がなかったんですか?


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2007/04/29   ヘラクレスの冒険(ポアロ)


ヘラクレスの冒険 ヘラクレスの冒険
アガサ・クリスティ (2004/09/16)
早川書房
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 ―これから引退するまでの期間に、かっきり十二の事件を引き受けることにしよう―


 ポアロのクリスチャン・ネームって、「hercule―ヘラクレス」だったんですね。エルキュールはフランス語読み?ラテン語かな。私には語学の才能がないんだ…。
 て落ち込んでる場合ではありません。ポアロが引退してしまうなんて。
 引退後はかぼちゃの品種改良をしたいそうです。
 かぼちゃは好きです。甘くて美味しい。
 話が逸れてばかりです。


あらすじ
 引退を決意したポアロは、自らの名前にちなみ、「ヘラクレスの十二の難業」を成し遂げることを決めた。
 十二の、引退を飾るにふさわしい事件!
 それらを解決した時、ポアロはかぼちゃを作り始める―。



 ぶあつい短篇集でした。
 読み応えたっぷり〜!
 印象深いのは、最初の事件「ネメアの谷のライオン」です。
 ペキニーズ(犬)(ちいさい)の奇妙な誘拐事件に潜む、組織的な犯罪を嗅ぎつけるポアロの嗅覚が冴え渡って素敵です。新キャラのおばさまがいい味出してます。

 レルネーのヒドラ…アルカディアの鹿…エルマントスのイノシシ…アウゲイアス王の大牛舎…ステュムバロス鳥…クレタ島の雄牛…ディオメーデスの馬…ヒッポリュトスの帯…ゲリュオンの牛たち…ヘスペリスたちのりんご…ケロベロスの捕獲…

 ギリシャ神話を読んだことのある方ならピンと来るこのラインナップ。
 これらの神話を象徴するような事件が次から次へと起こります。
 神話に詳しくない方でも、巻末に簡単な「十二の難業」の解説がついていますから、便利です。

 ヘラクレスは最後に妻の手にかかって死んでしまうので、ポアロはもしや…とドキドキしたのですが、そういえばポアロには妻がいなかった。
 しかしラストはポアロらしからぬロマンティックな終わり方でした。ポアロかわいいじゃないか。
 ますます好きになりました。


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2007/04/26   日本はもう中国に謝罪しなくていい


日本はもう中国に謝罪しなくていい 日本はもう中国に謝罪しなくていい
馬立 誠 (2004/02/18)
文藝春秋
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 私は常々、何故中国人はあんなにも日本を嫌うのだろうかと、不思議に思うことがありました。こんなことを書くと不謹慎だといわれるかもしれませんが…。
 確かに前の戦争で日本は愚かなことをたくさんしました。ゆとり教育の弊害で授業が第二次世界大戦までいかなかった私でもそれくらいは知っています。
 しかし、戦後から60年も経った今なお、憎しみに満ちた感情で日本国旗を燃やしたり日本店に焼き討ちをかけたりする情熱は、私には理解できませんでした。
 しかし、この本を読んで、そのしくみというか、中国が何故そうなってしまったのか、が少――――――しだけ、分かったような気がします。

 ナショナリズムって恐い。

 この本の著者は、中国の方ですが、理性を持って公平に書いてくれているので、初心者の私にはありがたかったです。もしここで偏狭な本に当たってしまったら、この先「中国と日本との関係についてもっと知りたい」などとは思わなかったでしょうから。
 中国にもこんな人がいることを知ってなんだか嬉しくなったのでした。

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2007/04/25   もの言えぬ証人(ポアロ)


もの言えぬ証人 もの言えぬ証人
アガサ クリスティー (2003/12)
早川書房
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登場人物メモ
 エミリイ・アランデル…小緑荘の主人。金持ちの老婦人
 ウイルヘルミナ(ミニー)・ロウスン…エミリイの家政婦
 チャールズ・アランデル…エミリイの甥
 テリーザ・アランデル…エミリイの姪でチャールズの妹
 レックス・ドナルドスン…テリーザの恋人で医者
 ベラ・タニオス…エミリイの姪
 ジェイコブ・タニオス…ベラの夫。ギリシャ人の医者
 キャロライン・ピーボディ…エミリイの古い友人。話好きの噂屋
 ジュリア・トリップ…霊媒師
 イザベル・トリップ…霊媒師。ジュリアの妹
 パーヴィス…エミリイの顧問弁護士
 グレインジャー…エミリイの友人でかかりつけの医者
 ヘイスティングズ…ポアロの友人
 エルキュール・ポアロ…探偵


 え、もの言えぬ証人って、ボブのことだったの?
 証人というほど証人じゃあないような気が…。
 それに、ヘイスティングズはボブと話してたよ。言うこと伝わってるじゃん。

 と、まあつまらない文句はおいといて。


あらすじ
 ある日ポアロのもとに一通の奇妙な手紙が舞い込んだ。ポアロはその手紙に犯罪のにおいを嗅ぎ付け、捜査に乗り出す。ヘイスティングズは最近中古車を手に入れた。オープンカーだ。何気ないことが殺意を証明し、印象は次々にくつがえされる。ヘイスティングズは犬と仲良くなるのが得意だ。事件が解明したとき、新たなる死体が…。


 ヘイスティングズが好きです。
 犬の気持ちはともかく、ヘイスティングズの気持ちはよく分かります。
 もう犯人探すの諦めようかな。
 犯人は意外な人物、というのはミステリの王道ですが…。全員、意外といおうと思えば意外といえるので、誰が何だかもうさっぱり。
 でも小説として面白いので何もわからなくても楽しめます。
 でもくやしい。
 ヘイスティングズと慰めあいたい気持ちです。

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2007/04/23   書斎の死体(マープル)


書斎の死体 書斎の死体
アガサ・クリスティー (2004/02/20)
早川書房
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 ミス・マープルの人間観察が冴え渡っています。こんなおばあさんが近所にいたら面白いのに…!

あらすじ
 マープルの友人、ドリー・バントリーの家の書斎に、ある朝突然見知らぬ死体が出現した。「美女の死体」はバントリー一家の評判を著しく落とす。いわく、「死体はバントリーのご主人の愛人で、犯人はアーサー・バントリーに違いない」ご近所はバントリーを村八分に…! 田舎の閉鎖的環境でこうした目に遭うのは死ぬほど辛いぞ。
 友人の境遇を見かねたマープルは事件の解明に乗り出す…。



 ミス・マープルが事件を解決するまで、犯人の見当すらつきませんでした。人は嘘をつくのです。信じてはいけないのです。
 しかし、犯人が明かされた時、ヒントは随所に出ていたと気づきました。さりげなさすぎて見逃したというか、そもそも初っ端から嘘だらけじゃないっすか。わからなかったー。

 マープルの人間観察は、「良く似た人物の事例」を出してくれるので面白いです。思わず納得してしまう。昔の老婦人といった頑固さは感じるものの、マープルは控えめで上品で理知的です。警察も見逃した女学生に証言をさせるシーンはピシッと決まって、何ともかっこいい。

 探偵を好きになれないと推理小説ってたちまちつまらなくなってしまいますが、ポアロといいマープルといい、さすが世界に愛されてきただけある、魅力です。

 犯人わからなくても最後までわくわく!



登場人物メモ
 ジェーン・マープル…探偵ずきな独身の老婦人
 アーサー・バントリー…退役大佐・地方行政長官
 ドリー・バントリー…アーサーの妻
 コンウエイ・ジェファーソン…富豪
 マーク・ガスケル…コンウエイの義理の息子
 アダレイド・ジェファーソン…コンウエイの義理の娘
 ピーター・カーモディ…アダレイドの息子
 ヒューゴー・マックリーン…アダレイドの恋人
 ジョジー(ジョセフィン・ターナー)…ダンサー
 ルビー・キーン…ジョジーのいとこ。ダンサー
 レイモンド・スター…ダンサー・テニス教師
 ベイジル・ブレイク…撮影所の大道具係
 パメラ・リーヴズ…ガール・ガイド団員
 ヘンリー・クリザリング卿…もと警視総監でコンウエイの友人
 メルチェット大佐…ラドフォードシャ州警察の本部長
 スラック…メルチェットの部下。警部
 ハーパー…グレンシャ州警察の警視


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2007/04/23   データでわかる モノの原価


データでわかるモノの原価 データでわかるモノの原価
お金のナゾ調査隊 (2005/12/22)
ソフトバンク クリエイティブ
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 タイトルで読まされた。

 普段から気になってはいたんです。原価。
 化粧品の値段はほとんどが広告費だ、とか有名な話ですから。この本を読んで、「事実だったのね!」と頷いてしまいました。
 原価がわかるということは、モノの価値がわかる、ということにも繋がるし…知っていたらそれだけでなんとなく情報通?とか思って。とにかく損はしません。むしろ得!
 100円ショップでどういうものを買ったらモトが取れるかなんて、初めて知りました。…何かせせこましいなあ。

 Ipodからカツラまで、63のモノについて言及されてます。
 業界についてもよくわかります。
 以前「13歳のハローワーク」が流行しましたが、この本はもうすぐ就職しようと思ってる人が読むと役立ちそうです。
 例えば、分譲マンションの世界って超厳しそう…とか分かるので。参考になりそう。


 さまざまなモノの原価と流通の仕組みがわかりやすいデータ、イラストと共に饗されています。
 広く浅く、簡潔に。各業界のちょっとした目録代わりにもなるかも。
 もっと詳しいことを知りたくなったら、巻末に参考文献と参考HPのURLが載っています。
 原価を知るって大変なんですね…。すごい収集能力だ。

 なかなか興味深かったです。
 さらっと読めました。

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2007/04/22   杉の柩(ポアロ)


杉の柩 杉の柩
アガサ・クリスティー (2004/05/14)
早川書房
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 登場人物メモ
 ローラ・ウエルマン…金持ち未亡人
 エリノア・キャザリーン・カーライル…ローラの姪
 ロディー(ロデリック)・ウエルマン…ローラの義理の甥
 メアリイ・ゲラード…ウエルマン家の門番の娘
 エマ・ビショップ…ウエルマン家の召使い頭
 ピーター・ロード…医師
 アイアリーン・オブライエン…看護婦
 ジェシー・ホプキンズ…看護婦
 テッド・ピグランド…メアリイが好き
 エドウィン・バルマー卿…弁護士
 サミュエル・アテンブリイ卿…検事
 エルキュール・ポアロ…探偵

 あらすじ
 遺産相続と三角関係と不可能犯罪をポアロが解決。


 あらすじ、簡潔すぎるかな…。

 読んでいて思うのですが、ポアロってわりと出番少なくて控えめなのにどうしてこんなに印象強いんだろう…と。探偵ですから、目立ってもらわないと困るんですが(笑)。
 ポアロが登場するのは本を半分程読み終えたあたりです。

 ポアロファンは「早く出てこいー」とじりじりしたかもしれませんが、私はポアロが出てくるまでも充分に楽しめました。
 ひとりひとりの登場人物が生き生きしていて、謎が謎として明確で、しかも魅力的だから飽きさせないんだろうか、と思います。しかも、謎、難しいし…。
 特に主人公のエリノアが魅力的で、こんな女性になれたら…とため息がでます。
 エリノアとポアロの対面シーンはドキドキしました。果たしてポアロは何を思ったのか…エリノアは…。

 推理小説を読む時はいつも(一応)犯人を当てようと考えるのですが、今回も外れでした…絶対あいつだと思ったのに!
 次こそリベンジです。

 ちなみに「杉の柩」というタイトルは、シェークスピア「十二夜」より二幕四場

 以下引用

「  来をれ、最期よ、来をるなら、来をれ
   杉の柩に埋めてくりやれ
   絶えよ、此息、絶えるなら、絶えろ
   むごいあの児に殺されまする
   縫うてたもれよ白かたびらを、
   縫い目縫い目に水松を挿して
   又とあるまい此思い死        」(坪内逍遙訳)


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2007/04/21   そして誰もいなくなった


そして誰もいなくなった そして誰もいなくなった
アガサ クリスティ (1999/05)
講談社インターナショナル
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 読書数のそれほど多くない私でも、この本だけは読んだことがあります。
 アガサを読破するにあたって、この本を再読することから始めようかな…と思ったのですが、読む気がしなーい。

 トリックや作品そのものの印象が強烈すぎて、もう一度読むのはちょっとイヤ。
 そこでアガサを読みきった後に再読、アガサの旅はこの本で締めることにしました。ううん、まさに始まりであり終わりである本!(意味がわからんです)

 そう決めて本屋に走ったのですが、アガサ・クリスティー…100冊くらいありますね。へへへ。腕がなるぜ。目が泣くぜ。
 再読後の感想はいつ書けることやら。いや、へたれていてはいけない。わくわくするじゃあないか。

 一冊完結なので、順不同に(片っ端から)読んでいきます。
 よし、楽しみだ!


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2007/04/20   アガサを読んでみよう


 ある日、十角館の殺人を読んでいてふと思いました。

 そういえば私、海外のミステリってほとんど読んだことない。

 と。十角館の殺人は、登場人物の名前が海外ミステリの著名人になぞらえてあるのです。カー、ヴァン、アガサ、オルツィ、ポウ、エラリィ、ルルウ…。名前だけは知っているものの、作品についてはほぼ無知であります。
 数多の推理作家をとりこにした作品群です。面白くないわけがない。
 そこに気がついてしまった私は、煩悶しました。
 よ、読みてえー。

 かくて私の海外名作ミステリ読破の旅(インマイルーム)が始まるのでした。

 とりあえずはアガサ・クリスティーです。
 一番読みやすそうで読み応えもありそうなので!
 よし、がんばるのです!


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2007/04/19   ななはん


ななはん~七屋ちょこっと繁盛記~ (1) ななはん~七屋ちょこっと繁盛記~ (1)
ももせ たまみ (2004/05)
講談社
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あ”ーもう、疲れたー。
こんな時はももせたまみさんの4コマ漫画を読んでリラックスするに限ります。あー、癒される。

「七屋」という質屋が舞台。
登場人物は七屋の三人娘、織絵(27)園子(20)ななん(小学生)。

三人それぞれキャラが立ってていい味出してますが、特にななんちゃんがかわいい!
小学生なのに料理上手で深川めしから鯉料理、秋刀魚に鍋物まで作っちゃうし、時代劇好きで三味線を嗜み尺八を習いたがる…渋すぎる。
私と気があいそうです。こんな友達欲しかったなあ。

他にもソープの明るいおねえさんや年増好きの小学生男子、霊が見えるななんのお友達のきんちゃん…が、何の違和感もなく登場しては和んでゆきます。すごい調和だ。

しっとり下町情緒の中に下ネタギャグがまったり流れます。
ああ、のんびりだ。

2007/04/18   司馬遼太郎短篇全集1


司馬遼太郎短編全集 第1巻 司馬遼太郎短編全集 第1巻
司馬 遼太郎 (2005/04/10)
文藝春秋
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 短編が二十一、年代順に読めます。
 時代は飛鳥から戦後、場所はヨーロッパから中国を渡って日本。
 題材はギリシャ神話に伝統工芸、チンギス・ハンに聖徳太子。
 よりどりみどりのラインナップ。

 私が惹かれたのは中ほどにおかれた「菊の典侍」。
 体から菊の香りがするということから、恋の誘いが引きもきらなかった彼女は、何故か誰にも色よい返事をしなかった。その訳は…。
 というお話でした。短い中にもサスペンス。妄想…じゃない、想像がさらに膨らみました。

 「丼池界隈」に続いて「大阪商人」は戦後をたくましく生きる大阪の人々の力強さ…はおいといて、単純に面白い。
 ぽんぽんと弾け跳ぶ大阪弁がなんともいえず素敵です。

 「饅頭伝来記」は唐に渡った日本人の僧竜山が捨て子を拾って…という、ほのぼのするお話なのですが、ほのぼのだけじゃない淡々さが司馬先生、て感じでした。


 どれを読んでも短編なのに重みがあるというか、読み応えがあるというか、時々ありすぎてしんどくなりました。
 ところどころ、理が勝ちすぎて脳みその代わりに妄想が染み込んだ海綿体が詰まっていると評判の私の頭では理解はともかく…たのしくないよう!となりました。いや、嘘です。ちょっとたのしかったです。

 それはさておき、通読してみて思うことは、長編小説を何本も読んだみたいだ、ということ。今現在一編一編が頭の中にとぐろを巻いています。
 頭悪い感想で嫌だなあ。
 とにかく、面白かったのです。これだけ想像力をあっちこっち引き回されて、読み通せたのが何よりの証拠でございます。

2007/04/16   憲法が変わっても戦争にならないと思っている人のための本


憲法が変わっても戦争にならないと思っている人のための本 憲法が変わっても戦争にならないと思っている人のための本
高橋 哲哉、斎藤 貴男 他 (2006/07)
日本評論社
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先日国民投票法案が可決されました。
 うわーいやだー。むちゃくちゃだー。
 小泉政権下での国民の日和見主義を体験した後では、国民投票が信頼できる訳ない。過半数ってなんだ。投票する国民の過半数が正しい判断を下せるなんて間違ってる。
 何のための国会なんだ。仕事してくれ。
 今の阿部政権を見ていると、国民を煽動して戦争に持ちこもうとしているのがミエミエに見えるのですが。私の目は曇っていますか。

 改憲が「国を守るために」なんて嘘っぽい。政府の最大の責務は「戦争を回避すること」だろうに。国を守るために軍隊を持ち戦争できるようにする、なんて、政府が無能だという何よりの証拠だ。

 テレビも新聞も、あまり公正には思えないのでほとんどみなくなってしまいました。
 ちょこちょこチェックはしているものの、情報が細切れで繋がらないワ。
 ために憲法改正の一連の流れを整理しておきたい。

 そんなことを思いながらこの本を読みました。
 憲法の基礎知識から、「何故今憲法を改正しなくてはならないのか」という動機まで、とてもわかりやすくまとめてありました。
 靖国問題から、住基ネット、共謀罪、生活安全条約の概要もあり、目新しいことはないかもしれませんが、頭の整理をしたい私にはぴったりでした。

 韓国、北朝鮮、中国との関係についても簡潔に公平に書かれてあるので、そっち方面の入門書としてもいいかも。
 韓国や中国と日本の関係については、考えただけで気が重く、敷居が高かったのですが、この本を読んで、もっと知りたいという欲が出てきました。

 総じて多角的な方面から書かれており、作家や戦争体験者のコラムも興味深く読めました。

 ヘビーなテーマをライトに学べる。そんな本でした。
 お馬鹿さんな私でも読めた!

2007/04/15   庭仕事の喜び


庭仕事の喜び 庭仕事の喜び
ダイアン・アッカーマン (2005/08/20)
河出書房新社
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この本を読み終えたときの達成感を、私は忘れない。

 もう春も迎えたことだし、今年は庭をそれなりに整理して綺麗な花でも植えてみよう。そう考えた私は、庭への入門書として、この本を選びました。
 何しろ庭は今まで私の管轄ではなかったため、私は庭とどう向き合えばいいのかさっぱり分からないのです。そこで、庭造りの先輩の本を読み、情熱を感化してもらおうという試み。

 作者が詩人だからか、庭園文学というやつはみんなそうなのか、私は知りませんが、文章が詩的な連なりをみせ、さまざまな鳥や花の名前が次から次へと出てきます。鳥や花は好きだが名前にはそれ程の関心がない私にとって、これは結構きつかった、です。

 しかし、庭に訪れる野生動物との距離を保ったふれあいはわくわくしました。庭に訪れる生と死のメカニズム、花々がどんな風に狡猾にセックスを肩代わりさせているか、蝶やハチドリの生態など、興味深い個所がそこここにあって、何とか読みきることができました。

 特に面白かったのが、人の社会―ビルやコンクリート、アスファルト道路―が、「自然の一部」だと認識されるべきだという筆者の主張です。
 一般的にそれらは硬質で科学的だから自然とは相容れないものだと思われるが、実際はアリが機能的なアリ塚を建てるのと変わらない、と。
 なるほど、と思いました。
 人が自然から脱出しようと、人は動物ではなく、特別な「生き物」なのだと傲慢にも誤解することが、幾重にも重なる矛盾を作るモトな訳です。

 庭を通して感じる四季の、自然の残酷さと優美さをまったりと賞味できました。

 私が庭造りに精を出すようになって、花や鳥の名前に詳しくなったら、もう一度読んでみたいと思います。そうしたら、今度はまた別の楽しみ方ができるでしょう。

 一冊で二度おいしい、そんな本です。

2007/04/12   ももいろスウィーティー



ももいろスウィーティー(1)


落ち込んだときには明るい漫画を読むに限ります。
それも頭を使わずさらっと読める4コマがもっともよろしいv

ももせたまみさんの漫画は、どれもかわいくって後味がいいので大好きなのですv! ちょっとエッチですが、わたくし大人ですから。
オヤジギャグも多いですが、わたくしオヤジですから。

…あれ?

とにかくお勧めの一冊なのです。かわいい…v


→未読メモ
ななはん(2)
せんせいのお時間(1)
ももいろシスターズ(10)

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